寵愛紳士 ~今夜、献身的なエリート上司に迫られる~
(……なっ)
そこにはフルサイズの写真が映しだされていて、それが自分と雪乃との土曜のデートの写真だと分かった晴久は、お茶でむせ込んだ。
湯呑みを置き、スマホを奪い取ってじっくりと確認する。
「小山、これっ……」
「高杉課長ですよね、それ! 女性社員の間で噂になってるらしいですよ。課長ったらいつの間に恋人いたんですか!? んもう、俺心配してたのに!」
「待て待て待て。ちょっと説明してくれ。なんで小山がこんな写真を持ってるんだ」
小山の肩を鷲掴みし、ガクガクと揺らす。揺れながら彼は答えた。
「出張行ってすぐ彼女から送られて来たんですよ。なんかよく分からないんですけど、この写真が出回ってることが高杉課長に知られないようにしてくれって」
(出張に行ってすぐということは、雪乃が自宅に戻ると宣言した日)
ピンときた晴久は、眉を寄せる。