寵愛紳士 ~今夜、献身的なエリート上司に迫られる~
いつもの車内。
ちょこんと座った雪乃も、ハンドルに手を置いたまま動き出そうとしない晴久も、少し緊張の面持ちをしていた。
まだなにも計画は立てていないが、ふたりで結婚式を目の当たりにし、ドキドキと胸が高鳴る。
あと少しで自分たちにもその日が来るのだ。
「……雪乃」
気分が高揚し、帰るまで我慢ができなくなった晴久は運転席から助手席へ手を伸ばし、雪乃の頬に触れながらキスをする。
「晴久さん……」
「結婚式、羨ましくなった? 俺たちも、もう少しだよ。あといくつかイベントをクリアして、そしたらすぐにウエディングドレス着せてあげるから」
「……はい。楽しみです」
手を重ね、雪乃の薬指の指輪をふたりで握り合った。