寵愛紳士 ~今夜、献身的なエリート上司に迫られる~
小山はさらに声を潜め、内緒話をするように晴久に顔を寄せた。
「彼女。いつも地味だし、顔が見えないんであんまり知られてないんですけど、結構いい子なんですよ」
「……そ、そうなのか?」
「毎日早く来て仕事してるし、早朝に内線かけても出てくれるんで営業部は助かってます。レスポンスも早いし、なに頼んでも嫌がらないでやってくれるんで、俺らの間じゃ電話かけて細川さんが出ると当たりなんですよ」
たしかにいい子だった、晴久も同感だとうなずく。
「……それに実はあの子、めっちゃくちゃ美人らしいんです」
「なっ……」
晴久は初めて小山の噂話に身を乗りだし、「なんでそんなこと知っているんだ」とすごい剣幕で尋ねた。
ガクガクと彼の肩を掴んで前後に揺らす。
小山も圧倒されながら「それは」と続けた。