白球と最後の夏~クローバーの約束~
 
わたしのわがままを快く聞いてくれた稜ちゃん。

第2ボタンを手に乗せてくれたあと、今度はまだ季節ではないクローバーを探しはじめてくれた。


「あった!あったぞ、百合っ!」

「本当!?」

「ほら」

「本当だぁ・・・・かわいい」


稜ちゃんの声に駆け寄ると、小さな四つ葉のクローバーが2つ。

わたしたちと同じように寄り添いながら・・・・支え合うようにして春風に吹かれて揺れていた。


「摘んで帰る?」


稜ちゃんがちょこんっとクローバーを突きながら聞く。


「ううん。大きくなるまでこのままにしておこう?」

「だな」

「うん」


そして、わたしも同じようにちょこんっとクローバーを突いた。


すると───・・


「隙あり!」


ちゅっ・・・・。

突然、稜ちゃんに唇を奪われた。


「百合がすげーかわいいから」


唇を離した稜ちゃんが、ちょっと“俺様”な顔で笑う。


「ばかっ・・・・」


ちゅっ・・・・。

悔しいからわたしもお返し。
 

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