白球と最後の夏~クローバーの約束~
第4球。
バシッ!
今度はボール。
本当にじれったい・・・・。
第5球。
カキーンッ!
「抜けろ!」
「いけっ!」
ボールは一塁と二塁の間を低く飛んでいく。
稜ちゃんは三塁にダッシュ!
上田君は豪快にバットを放り投げて一塁へ・・・・。
転がるボールは、前に出てきた外野が取って流れるような動きで一塁へ投げる。
全く隙がない。
この動きこそが、花北が鉄壁の守りだっていう由縁。
無駄もなくしなやかで、余計な動きがないんだ。
上田君は猪突猛進!
大きな体をフルに使ったダッシュは、一瞬、格闘技を思わせるくらい迫力がある。
「セーフ!」
一塁審判がセーフのポーズ・・・・!
「間に合ったかぁ」
「よかったぁ」
安堵のため息がもれる。
2アウトながら、一塁三塁の絶好のチャンス。
三塁ベースに立った稜ちゃんは、腰に手を当てながらフゥーと大きく息をした。
・・・・もうすぐホームを踏めるよ、稜ちゃんっ!