白球と最後の夏~クローバーの約束~
5番はピッチャーの大森君。
青雲では唯一レギュラーの2年生で、3年生とも引けを取らない。
プロ野球とかだとピッチャーの打順は9番が多いけど、大森君はバッティングのセンスもいいんだ。
投げて良し、打って良しのオールマイティーなタイプだ。
「1点取りてぇなぁ」
あれ? 素直じゃん、岡田君。
“打てねぇんじゃねぇの?”とか言うと思ってたのにな。
「うん。そうだね・・・・」
でも、向こうのピッチャー、コントロールがいいことで有名なんだよな。
ストライクゾーンの外でバットを振らせるのがすごく上手い。
また頭に不安がよぎって、打席の大森君と三塁の稜ちゃんを交互に見てみた。
・・・・あ、2人が目で会話してる。
これなら大丈夫!
半年間で作り上げたバッテリーの信頼関係は、バッティングでも物を言う。
「岡田君、大森君は打つよ」
「お、花森にしちゃ珍しく自信あり気な発言じゃん?」
「そうかな? でも、そんな気がするんだよね。キャプテンと大森君を見てると」
「へ〜」