初恋ラプソディ
学校近くのカフェで奏先輩と向かい合わせに座る。
「俺、コーヒー。森宮は?」
「え、えっと、ミルクティーで。」
どうしよう。
奏先輩と2人なんて、緊張する。
さっきのアンコンなんて目じゃないくらい。
「森宮、今日はよく頑張ったな。
1年で金賞なんて、なかなかないぞ。」
「ありがとうございます。」
私はぺこりと頭を下げる。
「緊張はしなかったのか?」
「はい。
私、ソロは緊張するんですけど、誰かと
一緒なら平気なんです。
1人じゃないって思うと心強いというか、
安心できるというか。」
私がそう言うと、奏先輩は目を細めて笑った。
「それは頼もしいな。」
奏先輩がそう言ったところで、お茶が届いた。
奏先輩はコーヒーを一口飲んで、カップを置いた。
それから、私をじっと見て…
な、なんだろう。
なんだか、ドキドキする。
私は、奏先輩を見られずに、視線を彷徨わせる。
すると、ようやく、奏先輩が口を開いた。
「森宮、来年のEF出るのか?」
「は? はあ。」
EFというのは、エレクトーンフェスティバルのこと。
年に一度のエレクトーンのコンクール。
なんで突然、EF?
「ソロだけ? アンサンブルも?」
「ソロだけです。
うちのグループ、中学入学の時に解散
してますから。」
そう言うと、奏先輩が机に肘をついて、身を乗り出した。
「じゃあ、森宮、俺とアンサンブル
しないか?」
「え?」
「ソロとアンサンブルのダブルエントリーに
なるけど、森宮なら頑張れると思う。
どうだ?」
すごく嬉しい。
奏先輩に実力を認められたみたい。
だけど…
「無理です。
私、奏先輩ほど上手に弾けませんから、
足を引っ張っちゃいます。」
「そんなことない。
今年のEFの森宮の演奏、良かったから、
俺、森宮と2人でやりたいと思った。
返事は今すぐじゃなくてもいい。
考えてみてくれないか?」
そう言われても、奏先輩ならもっと上手な人との方が…
「あの、茜先輩は誘わないんですか?」
「茜?
あいつは、ピアノ専攻だからな。
大勢でやるならそれもありだけど、2人なら
やっぱりエレクトーンを熟知した奴と
組みたい。」
「俺、コーヒー。森宮は?」
「え、えっと、ミルクティーで。」
どうしよう。
奏先輩と2人なんて、緊張する。
さっきのアンコンなんて目じゃないくらい。
「森宮、今日はよく頑張ったな。
1年で金賞なんて、なかなかないぞ。」
「ありがとうございます。」
私はぺこりと頭を下げる。
「緊張はしなかったのか?」
「はい。
私、ソロは緊張するんですけど、誰かと
一緒なら平気なんです。
1人じゃないって思うと心強いというか、
安心できるというか。」
私がそう言うと、奏先輩は目を細めて笑った。
「それは頼もしいな。」
奏先輩がそう言ったところで、お茶が届いた。
奏先輩はコーヒーを一口飲んで、カップを置いた。
それから、私をじっと見て…
な、なんだろう。
なんだか、ドキドキする。
私は、奏先輩を見られずに、視線を彷徨わせる。
すると、ようやく、奏先輩が口を開いた。
「森宮、来年のEF出るのか?」
「は? はあ。」
EFというのは、エレクトーンフェスティバルのこと。
年に一度のエレクトーンのコンクール。
なんで突然、EF?
「ソロだけ? アンサンブルも?」
「ソロだけです。
うちのグループ、中学入学の時に解散
してますから。」
そう言うと、奏先輩が机に肘をついて、身を乗り出した。
「じゃあ、森宮、俺とアンサンブル
しないか?」
「え?」
「ソロとアンサンブルのダブルエントリーに
なるけど、森宮なら頑張れると思う。
どうだ?」
すごく嬉しい。
奏先輩に実力を認められたみたい。
だけど…
「無理です。
私、奏先輩ほど上手に弾けませんから、
足を引っ張っちゃいます。」
「そんなことない。
今年のEFの森宮の演奏、良かったから、
俺、森宮と2人でやりたいと思った。
返事は今すぐじゃなくてもいい。
考えてみてくれないか?」
そう言われても、奏先輩ならもっと上手な人との方が…
「あの、茜先輩は誘わないんですか?」
「茜?
あいつは、ピアノ専攻だからな。
大勢でやるならそれもありだけど、2人なら
やっぱりエレクトーンを熟知した奴と
組みたい。」