谷間の姫百合 〜Liljekonvalj〜
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「……ちょっと、それは聞き捨てならないね」

ふと、ドローイングルームの入り口から声がして、リリとエマは同時に振り向いた。

「私のエマ……あなたは、私よりもグランホルムにご執心なのかな?」

リリの兄でエマの婚約者でもある、ラーシュ・シェーンベリはそう言って、苦々しげに微笑んだ。

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