七色
「今度またどこか行きますか」
「うん、是非。そういえばサモアに行った話、優月くんから聞いたんだ。あの辺りも海が綺麗そうな場所だよね」
サモアという言葉に反応したのか、カウンターで店員と話しこんでいた優月くんが席に戻ってきた。
「俺のいない間に、なんか面白そうな話してなかった?」
三人で改めて湯飲みを合わせて乾杯する。
「坂巻さんがサモア行きたいってさ」
神長くんがさらっととんでもない事を言っているのに、優月くんはごく普通に食らいついてきた。
「え、マジで? じゃあいつ行く?」
流されて冗談で「九月の連休あたりなら」なんて言ってしまったら、優月くんはスマートフォンに予定を登録し始めた。
「チケットは俺が取りますよ」
神長くんがその場でフライトを調べ始めたが、それ以前に僕には一つ大きな問題がある。
「パスポート持ってないんだけど」
一瞬二人はキョトンとして、それから笑った。
話して、食べて、閉店時間直前に店を出た。看板の灯りも落ちて、外はすっかり真っ暗だ。潮風が開放感を運ぶのか、ビール一杯すら飲んでいないのに、とても爽快な気分だった。
「うん、是非。そういえばサモアに行った話、優月くんから聞いたんだ。あの辺りも海が綺麗そうな場所だよね」
サモアという言葉に反応したのか、カウンターで店員と話しこんでいた優月くんが席に戻ってきた。
「俺のいない間に、なんか面白そうな話してなかった?」
三人で改めて湯飲みを合わせて乾杯する。
「坂巻さんがサモア行きたいってさ」
神長くんがさらっととんでもない事を言っているのに、優月くんはごく普通に食らいついてきた。
「え、マジで? じゃあいつ行く?」
流されて冗談で「九月の連休あたりなら」なんて言ってしまったら、優月くんはスマートフォンに予定を登録し始めた。
「チケットは俺が取りますよ」
神長くんがその場でフライトを調べ始めたが、それ以前に僕には一つ大きな問題がある。
「パスポート持ってないんだけど」
一瞬二人はキョトンとして、それから笑った。
話して、食べて、閉店時間直前に店を出た。看板の灯りも落ちて、外はすっかり真っ暗だ。潮風が開放感を運ぶのか、ビール一杯すら飲んでいないのに、とても爽快な気分だった。