七色
ポケットの中のスマートフォンが震える。後輩からの報告メールだ。
「仕事?」
優月くんが訊いてきた。
「うん。さっきちょっとトラブルがあったみたいだけど大丈夫」
「坂巻さんって、SEじゃない?」
「なんでわかった?」
「なんとなく、同業の匂いがしたから。俺はプログラマーだけど、駅で待ち合わせしてるやつもSEだよ」
僕としては彼がIT関連の仕事をしていたことに驚きだったが、共通点を見つけると親近感が湧く。
そのあと僕たちは仕事の話を皮切りに、色々な話をした。いつも実年齢よりもずっと若く見られてしまうという、僕と正反対の悩みには思わず笑ってしまったが、年はひとつ下でも、実はまだ社会人二年目だという彼のエピソードが、あまりにも僕の人生とかけ離れていて衝撃を受けた。
一浪、そして入学して半年ですぐに留年確定。その理由は国際ボランティアだという。約七年前。サモアで起きた災害ニュースを知った瞬間、日本を発つことを決めたそうだ。
「行ったことのある場所だったんです。だからどうしても、そこに住む人たちが他人とは思えなくて」
その言葉に、ちくりと胸に何かが刺さる。
「母親には散々泣かれたし、付き合っていた恋人にも見放されたけど」と恥ずかしそうに話してくれたその物語が、僕にはとても眩しかった。
「仕事?」
優月くんが訊いてきた。
「うん。さっきちょっとトラブルがあったみたいだけど大丈夫」
「坂巻さんって、SEじゃない?」
「なんでわかった?」
「なんとなく、同業の匂いがしたから。俺はプログラマーだけど、駅で待ち合わせしてるやつもSEだよ」
僕としては彼がIT関連の仕事をしていたことに驚きだったが、共通点を見つけると親近感が湧く。
そのあと僕たちは仕事の話を皮切りに、色々な話をした。いつも実年齢よりもずっと若く見られてしまうという、僕と正反対の悩みには思わず笑ってしまったが、年はひとつ下でも、実はまだ社会人二年目だという彼のエピソードが、あまりにも僕の人生とかけ離れていて衝撃を受けた。
一浪、そして入学して半年ですぐに留年確定。その理由は国際ボランティアだという。約七年前。サモアで起きた災害ニュースを知った瞬間、日本を発つことを決めたそうだ。
「行ったことのある場所だったんです。だからどうしても、そこに住む人たちが他人とは思えなくて」
その言葉に、ちくりと胸に何かが刺さる。
「母親には散々泣かれたし、付き合っていた恋人にも見放されたけど」と恥ずかしそうに話してくれたその物語が、僕にはとても眩しかった。