激愛~一途な御曹司は高嶺の花を娶りたい~
今日、彼の仕事ぶりを目の当たりにして、やはり私とは住む世界が違うと強烈に感じてしまった。

彼の心には別の女性がいるようだし、もうこれきりにしよう。

私は怖かったのかもしれない。
彼に強い好意を抱いたら、振られるのがつらくなるから。

まだ〝気になる存在〟程度の傷が浅いうちに逃げたかった。


「待って」


それなのに彼は私の腕を引いて止める。


「さっきは本当に助かった。重森さんが機転を利かせて足止めしてくれたと、通訳から聞いたよ」

「たまたまうまくいっただけです。大したことはしてません」

「どうして目を合わせてくれないの?」


彼の指摘にドキッとする。


「なかなか連絡できなかったから、あきれてる?」


違う。そうじゃない。
あの人は誰なの? 
私は当て馬にはなりたくない。


「いえ……」
「重森、帰るぞ」


そのとき、西田さんの声がしたので彼の手が離れた。


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