激愛~一途な御曹司は高嶺の花を娶りたい~
そうか。彼女のところに行く決心がついたのか。
それで決別の意味も込めて、この花束を私に依頼しに来たんだ。


「承知、しました」


動揺したものの、これは仕事だ。
ストッカーから黙々とバラを取り出し数を数える。

大量ではあったが、ギリギリ百八本そろえられた。


「リボンはおかけになりますよね」

「お願いします」

「何色にされますか?」


心の乱れを悟られないように淡々と尋ねる。


「何色がいいでしょう?」

「やはり、赤がよろしいのでは?」


私に聞かないでほしい。
そんな気持ちをぐっとこらえて、事務的に返した。


あぁ、ダメだ。
傷が深くならないうちに彼から離れようと決めたのに、傷から血が噴き出している。

もうとっくに彼を好きになっているのだと思い知らされた。


「それでは赤で」
「はい」


花束のリボンの結び方は何種類もマスターしている。
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