激愛~一途な御曹司は高嶺の花を娶りたい~
私は自分の耳を疑った。
だってこの花は、あの人のためのものじゃないの?
百八本のバラの花言葉は〝結婚してください〟なのだ。
だからてっきり、彼女のために購入したのかと。
「俺たちには守秘義務が多くて、妻にも話せず黙々と動くしかない事態もあると思う。突然の出張も夜中までかかる仕事も珍しくない。そんな夫は嫌?」
そういう問題じゃない。
きっと彼は、将来会社を継ぐために今は勉強のときなのだ。
だから、少しくらいしさみしくたって我慢できる。
でも、気になるのはそこではない。
このまま黙って拒否して別れる?
ううん、そんなの私じゃない。
聞きたいことは尋ねて、言いたいことは自分の口で伝えたい。
「宝生さんは、他にお好きな方がいるのでは? その方とうまくいかなくて、私に逃げているだけではありませんか?」
直球すぎるかもしれないと思ったが、私が聞きたいのはこの一点のみだ。