激愛~一途な御曹司は高嶺の花を娶りたい~
そんなに見ないでほしい。
照れくさくて顔が赤くなっているはずだから。


「あっ……」


恥ずかしさのあまり視線を伏せていると、突然強く腕を引かれて抱きしめられた。


「花が、つぶれちゃ――」


それ以上言えなかったのは、彼の熱い唇が重なったからだ。

ついさっきまで彼への思いを断ち切ろうともがいていたのに、私、宝生さんと、キスしてる……。


信じられない展開に戸惑いを隠せないものの、彼から離れたくないと願う自分がいる。

しばらくして唇を開放した彼は、額に額を合わせたまま「紬」と切なげな声を吐き出す。

初めて名前で呼ばれた私は、心臓の高鳴りをコントロールできなくなり「はい」と小さな返事をするので精いっぱいだった。


「愛してる」


そしてたまらなく心地いい愛のささやきとともに、再び唇が重なった。



そのあと、私は大きな花束を抱えて彼の車の助手席に乗っていた。

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