激愛~一途な御曹司は高嶺の花を娶りたい~
「まつげ、ついてた」


なんだ。まつ毛を取ってくれただけか。

それなのに過剰に反応して恥ずかしい。
それもこれもさっきの甘いキスのせいだ。


「ありがとうございます」
「うん、食べようか」


彼はハンバーグを本当においしそうに食べる。
私はそれに安心して、食事をすすめることができた。



食事のあと再び車に乗り込むと、宝生さんが私を見つめているのに気づきドキッとする。


「今日は驚かせてごめん。でも、もう紬を想うだけの苦しい夜に耐えられなかった」
「……はい」


今でも、彼と結婚の約束をしたなんてどこか夢見心地だ。

しかし、私の膝の上の手を握る彼の力強さが現実だと教えてくれた。


「あっ、しまった」

「どうした?」

「私、花束を飾るほど大きな花瓶がなくて……」


店から借りてくるべきだったかも。

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