激愛~一途な御曹司は高嶺の花を娶りたい~
「嫌いませんよ!」


大きな声で否定する彼女がおかしくて笑みがこぼれる。


「俺のために大切なものを犠牲にしなくていい。俺は紬からなにかを奪うために結婚するんじゃない。お前には幸せだけを与えたい」

「太一さん……」


途端に瞳を潤ませる彼女が愛おしくて、唇を奪いたい衝動に駆られる。

しかしさすがに店の駐車場ではまずいので、なんとかこらえた。


「太平物産に行ったら、紬にも妻として顔を出してもらわないといけないパーティなんかもあると思う。妻同伴ってやつが時々あってね」


そういえば、お袋は嫌がってたなぁ。
すました顔は三時間までが限界だとか言って。

お袋がそんな人だから、紬のことをうまく導いてくれるはずだ。


「こんなじゃじゃ馬でも務まるでしょうか」

「あはは。紬なら大丈夫。それに、俺がいるじゃないか」

「それもそうですね」


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