激愛~一途な御曹司は高嶺の花を娶りたい~
とはいえ、彼に迷惑をかけたことには違いない。
車に乗り込んだあと、すぐに首を垂れた。


「太一さんに恥をかかせてごめんなさい」

「恥なんてかいてないぞ。むしろ、最高の妻を迎えたと自慢できてうれしいくらいだ」


私を気遣っているのかと思いきや、実にすがすがしい顔をしている。


「でも、この通りじゃじゃ馬ですし、奥ゆかしさってよくわからないし……」


正直に伝えると、彼は肩を震わせ始める。


「わかる必要ある? 集団で吠えることしか知らない人間は、結局は自分に自信がないだけだろ。それに紬は社交界向きだよ。自分の意見をしっかり持っていて主張できる人は歓迎される。皆キレ者だからね」


それを聞いて、余計に怖くなってきた。


「社交界デビューなんてないですよね?」

「うーん、どうかな。太平物産に入ったら、あるかも」


彼はチラッと私に視線を送る。


「嘘……」

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