激愛~一途な御曹司は高嶺の花を娶りたい~
いや、テントの中といってもほとんど外でしょ? 
それはさすがにダメじゃない?


目をぱちくりしていると、彼はふと頬を緩めて私の耳に手をかざす。


「声は我慢して。響くとまずいから」


そしてとんでもなく艶っぽい声でささやかれ、なにも言い返せなくなった。


「遊園地の帰りに買いに行こう。今晩、家で試してみないと」

「た、試さなくても……」

「不良品じゃないか調べるだけだけど、どうして耳が真っ赤なの?」


え! この話の流れではてっきりエッチするのかと。


「赤く、ないです」

「ははは。耳押さえたら説得力ないって。紬は嘘が下手だなぁ」


笑い声をあげる彼につられて、私も噴き出した。

嫌なことがあったあとなのに、太一さんと一緒にいるとこうして笑顔になれる。



私たちはそれから、本気で遊園地に繰り出した。


「太一さん、次こっち」
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