激愛~一途な御曹司は高嶺の花を娶りたい~
結婚式の前は幸せの絶頂で、テンションが高い人が多いのに、弾んだ声ひとつ聞けなかった。


「私だからか……」


思いがけず私が現れたから、はしゃいだ姿を見せられなかったのか。

そうだとしたら、やはり交代したほうがいいのかも。

とはいえ、奥さまは私の装花を気に入ったみたいだし、どうしたものか。

正也さんと付き合っていたと新婦に知られて、揉めごとになっても困るし……。


「重森、どうかした?」

「ん? なんでもないですよ」

「けどお前、その辺のはさっきも水を換えてなかった?」


西田さんの鋭いつっこみにハッとする。


「そうでしたっけ」

「うん。心ここにあらずだけど、ローズパレスでなんかあった?」


彼の質問に目が泳ぐ。


「西田さん。もしかしての話ですけど……。私が請け負っている装花の仕事、担当交代してくださいとお願いしたら、スケジュールに余裕はありますか?」


奥さん身重だし、忙しくなると困るかな。
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