激愛~一途な御曹司は高嶺の花を娶りたい~

彼はあれからすっかり元気を取り戻して、まだ生まれてもいないのに親バカ全開。

赤ちゃんのエコー写真を持ち歩き、ことあるごとに眺めてニタニタしている。

やっぱり素敵なパパになると思う。


「交代してくれって言われたの?」

「そうじゃないんですけど」


さすがに理由は説明できない。


「だよなあ。重森の装花が気に入らないなんてよっぽどだし、今回は梓さんのプッシュもあったんじゃなかったっけ?」

「はい。新婦さんのイメージに、私の装花がぴったりだと」

「ならどうして……。まさか、新郎にセクハラされたとか?」


声を大にする西田さんに慌てる。

たしかに、過去にはとんでもない女たらしの新郎にしつこく誘われたプランナーもいて、西田さんもその話を承知している。


「あぁっ、違いますよ。ちょっと予定を詰めすぎてしまって。風邪でもひいたら困るな、なんて。あはは」


冷や汗たらたらで嘘を並べてしまった。
< 259 / 333 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop