激愛~一途な御曹司は高嶺の花を娶りたい~
正也さんの顔を見ると、どうしても『欠陥人間』と罵られたことを思い出すのだ。

装花の仕事が大好きな私が、こんな感情を持つのは初めてのことだった。


「朝食はテーブルです。温めて食べてください。あとは……昨日郵便が来ていたのでそれもテーブルに。洗濯機が回ってますけど、乾燥までセットしてあるのでそのままで大丈夫です」


出かける前に重い気持ちを払しょくするために、思いついたことを次から次へとしゃべる。


「うん。ありがと」


昨晩、午前一時を過ぎてから帰ってきた太一さんは、寝ぼけ眼なのに私を見送りに立ってくれた。

寝ていればいいと言っても、行ってらっしゃいのキスをすると譲らない。


「十二時くらいには帰ってこられると思います」

「ローズパレスだよね? 迎えに行くから終わったら電話して」

「疲れてるのにいいですよ」


きっと朝食を食べたらまた寝るはずだ。


「疲れてるから、紬で癒されたいんだろ。昼飯は外で食おう」
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