激愛～一途な御曹司は高嶺の花を娶りたい～

「うん。セレブ感が漂ってきて天狗になるかと思いきや、大丈夫なのかとやきもきするほど前のままだし。でも、自然体でいられるいい結婚したんだろうなと思って」


そんな心配をしていたのか。
本当の妹のように気遣ってもらえてありがたい。


「あはは。鼻が伸びてきたら、西田さんにへし折られそう」
「おぉ、スパーンといくから」


彼がニヤリと笑うので、鼻を押さえた。


「早く式を挙げろよ。ル・ブルジョンの売り上げに貢献してくれ」

「あれっ、社割ききません？」

「ル・ブルジョンはあるところからはむしり取る主義なんだ」

「えー」


彼はクスクス笑っているが、なかなか挙式ができない私を気遣ってくれているのはわかっている。


『西田さんに選ばれたお花なんだからね。自信を持って輝いてね』


私は心の中で唱えながら、作業を進めた。



その後、西田さんは別のフローリストと納品に向かった。