守られて、愛されて。

その後は、郁萌さんが違う話題をひたすら話してくれて楽しく過ごすことができた。

「郁萌さん、今日はありがとうございました。楽しかったです」

「うん、楽しんでもらえてよかった」

「はい……じゃあおやすみなさい」

送ってくれた郁萌さんに手を振ってから家の玄関をドアを開けた。









家に入ると、お母さんとひとりの男性がいた。
確か……この人は姉である美香(みか)の婚約者だったはず。

「この方ね、今村祐一(いまむら ゆういち)さんって言うんだけど今村の御曹司なの……行く行くは花婿になってもらう予定なのだけどね、跡取りが欲しいの」

跡取り……? それをなんで私に……言うの? 私じゃなくて美香に言えばいいのに。

「あなた、祐一さんの子どもを産みなさい。」

「え……それはどういう」

「もちろん、あなたは武智さんと結婚するのよ? 可哀想じゃない? 美香はまだ働いていたいって言っているし、あなたに適任の役でしょう?」


…え、なにそれ……私は─︎─︎─︎─︎

「って言うことだから、祐一さんよろしくね? 」


もう、郁萌さんと顔合わせられないや……。















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