死んでもあなたに愛されたい
「朝から元気だね、ふたりとも」
「あ、おじ様! おはようございます!」
「おはよう、ひとみちゃん」
神社の掃除を終えたおじ様が、家に戻ってきた。
魁運の甘えたモードも終わり。
……というか、ちょっと元気なくなった?
「親父……はよ」
「……魁運、どうしたんだ?」
やっぱりおじ様も、ふしぎに思うよね!
急に魁運がぎこちなくなったというか、気を遣ってるというか……?
今日だけじゃない。
今までちょくちょく見かけて、疑問に感じていた。
こういう魁運になるのは、きまっておじ様の前でだけ。
「あ……その……」
「言ってみなさい」
「……こ、この前、聞いちまったんだ。俺の、親のこと」
言いづらそうにボソボソと応えると、おじ様は霧が晴れたように肩の力を抜いた。
「つむぎ様から聞いたんだね。それで最近様子がおかしかったのか」
「…………」
「本来ならわたしから話すべきだっただろうに、なかなか言えなくてな。すまないな魁運」
きっとおじ様は、はじめからすべて気づいていたんだよね。
霊の正体も、あたしとの関係性も。
気づいていたから、つぅちゃんは度々おじ様に会いに来ていた。