だから、言えない
「よかったです!
私は佐山さんを怒らせてしまったかと
思いました」
「多分びっくりしただけだよ。
内心はことちゃんが来たこと
喜んでるから大丈夫」
それならよかった。
一安心だ。
「佐山さん、大丈夫そうでしたか?」
「うん。ただの風邪だと思う。
簡単なもの作っておいたよ。
連は料理しないからね」
「そうなんですね…」
風邪のときは手作りのうどんとかお粥とか、
そういうものがいいもんね。
村薗先輩、佐山さんのために…
優しいなぁ。
「車に戻ろう。
寒くなかった?」
「大丈夫です」
車に戻ったとき、
雨はもう止んでいた。
よかった。
最近ずっと雨だったからな。
今日は村薗先輩と二人きりに
なれて嬉しかった。
先輩は何か思ったんだろうか…