眠たい男の子は頑張り屋さん
 学校の敷地と外を分ける塀の壁に、誰かがもたれているような影が見えた。

 学校側の方は木や草が生い茂っていてすごく見にくいが、確かに見える。

 目を擦ってみても、やっぱりある。

「わ、まぶし……っ」

 その人の髪なのか、木漏れ日に反射してキラキラと輝いて眩しかった。

 その人は急に飛び起きて、胸を押さえた。

「ゲボッ、ゲボッ……」

「え、ちょ……っ!」

 わたしはその人の元に駆け寄っていった。

 するとその人はわたしの存在に気づいたようでびっくりと目を見開いていた。

 わ、凄い綺麗な人……
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