【短編】恋愛モルモット~恋の価値観~
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「……ね、何考えてるの?」
こうやって公園に来るのは今日で4日目。
別に来たい訳でもないんだけど、校門でいつも宮城が待ってるからなんとなく。
物思いにふけっていた宮城に聞くと、宮城は少し首を傾げながら答える。
かなり真剣に考えてたみたいに見えたんだけど……返って来た答えに、あたしは思わず吹き出してしまった。
「いや……今日体育のバスケでシュートが全然決まらなくてさ。
その理由を考えてた」
子供みたいに不貞腐れたみたいな顔して、そんな答えを言うから。
普通だったら、自分が上手く出来なかった事とかは隠したがるものなのに。
宮城はそんな事はしないで、素直に打ち明けてくれて……そんな事で考え込む宮城がなんだかすごく可愛くて……可愛くて仕方なくて笑いが止まらない。
「シュ、シュートってっ……っ……」
「失礼な奴だな……こっちは真剣に考えてるのに」
「ごめん、ごめん……宮城は多分、手で投げてるからだよ。膝使わないと、方向狂っちゃうから」
「……随分具体的なアドバイスだな」
「うん。あたし中学の時バスケ部だったから。
……あ、ねぇ、あたし薬局でもらった風船あるから教えてあげよっか」
風船で、なんて絶対嫌がると思ったのに……宮城は意外にも少し考えてから頷いた。
……「俺に必要なコツだけを手際よく教えろよ」なんて無茶苦茶な言葉付きだったけど。
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