つまり、会いたいんです。

「全然心こもってないし」
「こもってます」
「うそっぽいしー」

と一花は言ってベットの上をゴロゴロする。
「最近どうしてた？」
毎日、文字を使ったコミュニケーションは取っていたが、声を聞いたり姿を見るのは久しぶりだった。

直接会ったのは二ヶ月前になるだろうか。世界的な感染症の蔓延を受けて、会社も早くから自宅でのリモートワークになり出社していない。

「家で仕事してましたよ」
「外に出てない？」
榛瑠は、二週に一回程度、会社に行かないといけなくて車で出社する以外は、外に出ていないと言った。

「買い物は？」
「会社に行った時にコンビニに一度立ち寄っただけであとは行ってないです」

「え？」一花はベットの上に座り直した。「ご飯どうしてるの？ちゃんと食べてる？」