つまり、会いたいんです。
「あのね、たぶんね、怖かったの」
「うん」
「たぶん、今でも怖いの」
そう、すごくすごく……
「つらかったの、きっと。だから怖くて…。何と闘ってるかもわからないけど…。世界がぐるんってした感じだった」

途中から何を伝えればいいかわからなくなってしまった。それでも「そうだね」と包み込むように抱きしめられる。

榛瑠の手の大きさや体温やきちんと洗われた服の匂いや、筋肉や骨やそういった全部が記憶にあるままリアルなものとしてそこにあった。

大好き。

嬉しかった。それと同時に一抹の暗さがよぎった。どうして何もかも、綺麗に真っ白にはならないのだろう。

「……ねえ、榛瑠」
「何?」
「あのね、今も変わらず私のこと好き?」

榛瑠は一花の体を離して顔を見る。

「バカですか、あなたは」

「……そーゆーところ、変わってくれてもいいと思うわ」

「あなたがあんまりバカなこと言うからです。それとも怒らせたいか、煽っているんですか」

「どっちでもないよ。うんって言って欲しいだけ」

榛瑠は苦笑した。それでも、一花を抱き寄せると優しく言った。

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