ねぇ、好き。

その翌日だった。

チャラ男に襲われたのは。

…あ、誤解しないで?

あの人じゃなくて別のチャラ男だから。

「やっほー。こんにちは。ねぇ、せめて名前だけでも——」

「…こないでください。」

「……やっぱ、ダメか…。」

だんだん、諦めるようになってきたのかもしれない、と思った。

さすがにここまでしつこくしても口説けないならって、そろそろ別の女の人見つけるよね、あの人も。

そう思って、踵(きびす)を返した時だった。

「ねぇ、君めっちゃ可愛いね。タイプだなぁ。」

「連絡先教えて? あ、この近くにホテルあるんだけど、いいことしない?」

「あー、睨まないで睨まないで。でも睨んでも可愛いね〜っ。」

3人組のガラの悪そうな男達が、私に言い寄って来た。
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