ねぇ、好き。

めんどくさーっ。

「へぇ、お兄さん達、私がホイホイついていくとでも思ってるんですか?」

挑発的な対応を取ると、彼らは少し顔を強張らせた。

『いいこと』って……本当に気持ち悪すぎ。

あとちょっとで気持ち悪すぎて吐くとこだったわ…。

「…じゃ、そういうことなんで」

踵を返して彼らとは反対側に歩を進めると、「待てよ!」と腕を掴まれた。

「なんですか? まだ何か——」

「うるさいうるさい! とりあえずついてこい!」

「ちょっ……」

男1人でも引きずられるというのに、3人も男がいる。

逃げられっこ、ない。

仕方なくついていって逃げ出して警察にでも突き出してやろうと大人しくする。
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