ねぇ、好き。

「な……お前何すんだよ、この子は今から俺達と一緒にいくんだよ」

いや誰もあんたらなんかと一緒に行かないから。

ていうかなんでこの人がいるわけ?

さっき話しかけられて離れてったはずだよね?

ギリリリリ……

ガタイのいいその腕で、3人のうちのリーダーと思われる奴の腕をひねり上げている。

「なぁ、この子に謝れよ。」

「……っ、お前に関係ないだろっ」

「関係あるよ。だって俺の好きな子だから。」

……っ、なんで…。

全く心を開こうともしてないのに、こんなふうに守るの?

『俺の好きな子』なんて、嘘でしょ?

だってたまたま会っただけの人なんだから。

それから毎日話しかけられるようになって…って、ただそれだけでしょ?

< 18 / 44 >

この作品をシェア

pagetop