ねぇ、好き。
「な……お前何すんだよ、この子は今から俺達と一緒にいくんだよ」
いや誰もあんたらなんかと一緒に行かないから。
ていうかなんでこの人がいるわけ?
さっき話しかけられて離れてったはずだよね?
ギリリリリ……
ガタイのいいその腕で、3人のうちのリーダーと思われる奴の腕をひねり上げている。
「なぁ、この子に謝れよ。」
「……っ、お前に関係ないだろっ」
「関係あるよ。だって俺の好きな子だから。」
……っ、なんで…。
全く心を開こうともしてないのに、こんなふうに守るの?
『俺の好きな子』なんて、嘘でしょ?
だってたまたま会っただけの人なんだから。
それから毎日話しかけられるようになって…って、ただそれだけでしょ?