ねぇ、好き。

「やっと大人しくなった……。」

「どうせこういうの慣れてるんだろ? だったら一回くらい付き合えよ」

はぁ……?

うざすぎ。

根本から間違ってるし。

さっきから思ってたけど、腕掴むとか気持ち悪すぎるから。

さっきからあんたらのせいで気持ち悪くて吐きそうになってんの…わかんないわけ?

あー早く大声出したい。

もうちょい人集まってくんないかなー。

可能性に懸けるから人がたくさん集まってくんないと困———。

「おいてめぇら。何してるわけ?」

低い声が響いた。

その声には、聞き覚えがある。

振り向くと、私の手を掴んでいた連中に向かって怒る、毎日私に声をかけてくる奴の姿があった。
< 17 / 44 >

この作品をシェア

pagetop