新たな恋の始まり
何の音?
3人が同時にその音のした方を見た。
「うるさいんだよ!お前ら
ここで時間潰しに休んでたのに
邪魔すんな!
おい!小島
寝床に使って悪かったな!」
姿を現したのは今年
本社勤務から就任して来た
大谷康介 総務課の課長。
課長と言えども28歳と言う若手
社長の息子いわゆる御曹司。
「課長!」「課長!」「課長!」
3人の声がこだまする。
「ここをこんなくだらないことで
使用していいと思ってんのか?
誰の許可貰ったんだ?小島さん!」
「すみません もらってないです」
剛はひたすら謝っていた。
「昼にもここ使っただろ!
使ったなら鍵返せ!」
課長に言われて剛は黙った。
剛が来て「あれ?空いてた?」と
言ったが剛は勝手に事務所から
ここの鍵を持ち出したそうだ。
しかも昼から借りっぱなし。
ここで休もうとした課長は
鍵がないからスペアで開けたと言う。
「使ったらちゃんと返せ!
昼間にその女とここで
変なことしてたんじゃないの?
会社はホテルじゃないんだぞ」
「そ•そんなことしてません」
ここは2人とも同じ様に答えた。
「ただ今日は打ち合わせに
使わせてもらいました
他で話してたら誰が聞いてるかわからないので
すみません」
「打ち合わせってこれのか?」
「すみません」
2人で昼休憩にここで会ってたと言う。
「何を打ち合わせすることがあるんだ?
どうやって永井さんを攻めるか?
どんな嫌なことをいうか?
シュミレーションでもしてたって言うのか?」
「いえ•••」
「黙って聞いてら
よりによって2人で1人を攻めて
いじめてんのか!」
「違います いえ あの いじめてません
責めてもないです」
剛はシドロモドロ。
「永井さんも
こんなクズな男の
本性見抜けなかったのか?」
今度は私に向かって言った。
「いえ、、、」何も言い返せない。
「そして!お前!塩崎!
新人のくせして何なん?
お前みたいな二重人格
この世の中そうそう居ないよ?
性悪女か?」
最後に塩崎さんにキツく言い放った。
「えっ、、、すっすみません」
「職場で揉め事起こされちゃ
困るんだよ!
これからの君らの態度によって
君らの席がどうなるか?
それだけよくよく考えて行動する様に
分かったら出ていけ」
剛と塩崎さんは逃げる様に
さっさと出て行った。