だれよりも近くて遠い君へ

解放されたい

「桜井さん、ちょっといいですか」

声をかけてきたのは、少し暗めな男子。
下を向きながら、こっちをチラチラ見ている。
あーあ、みきのこと待たせてるから、手短にお願いしたいなあ。

「なんですか?」

笑顔で聞く。愛想よく、愛らしく、図々しくない程度に微笑む。

「ここじゃあれなので、もしよければついてきて頂けないですか?」

「そうですか、、わかりました。」

『ごめん、一緒にお昼無理かもしんない。先食べてて?
ほんとにごめんね』

みきにLINEを送ってから男子の方へ向く。

「どこに行くんですか?」

「あっと、、、体育館裏にお願いします」

まじか、あそこって掃除さぼりがちなんだよな。
埃もたまってて、なかなかに汚い。
他のとこじゃだめかなぁ。
でも、失礼だよね。人として一回いいですよって言ったんだし。
汚いとこ嫌いなんだけどなあ。
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