マリンブルーの囁き
胃がキリキリと痛みだして、酸素が薄くなっていくのが分かった。
ハァ、と息が切れたその瞬間、私は図書室に向かおうとしていた身体を反転させて、廊下を勢いよく走った。
そのまま廊下を走り抜け、階段を駆け下り、下駄箱で荒々しくローファーに履き替えた足は、学校という名の箱を飛び出すためにひたすら地面を蹴り上げた。
外へと身を投じた私は、一面に広がる快晴の空を見上げた。
どこまでも続く青い空に背中を押されたように、私の足はある場所へと向かう。
学校からそう遠くない最寄のバス停へと向かい、そのバスに乗り込んだ私は隣町にある海岸へと行き着いた。
まだ海開きの時期じゃないからか、だだっ広いこの空間に私以外の人間は誰ひとりいなかった。
ポツンと世界に取り残されたような感覚。
不思議とそれが、私の心を落ち着かせる。