もっと秘密なラヴシークレットルーム 日詠医師の溺愛ぶりは糖度高めで要注意?!
report6:Hiei's eye: 過去を暴く偽専属秘書より手ごわい?


【report6:Hiei's eye: 過去を暴く偽専属秘書よりも手ごわい?】



「日詠先生。演題発表、拝見させて頂きました。凄く勉強になりました。」

『あっ、ありがとうございます。』


とある周産期医療学会で演題発表した後の会場の廊下でひとりの女性に声をかけられた。


「私、日詠先生と同じ名古屋で開業医をしています内海と申します。いろいろ教えて頂きたくて、この後、ご予定がないようでしたら一緒にお食事でもいかがですか?」


少し首を傾げて微笑む彼女から目の前に差し出されたのは、内海マタニティークリニック 内海佳南絵と書かれた名刺。


この後の俺の”ご予定”は、本当ならすぐに帰宅して子供達とお風呂に入りたかった
けれども、”ウチの病院も遺伝相談チームを作るから相談に乗って欲しい、1時間だけ付き合え”と俺に命じた人物のせいですぐには帰れない予定だ。

とりあえず先約があるから今日は無理であることを伝えなきゃな
というか、名刺交換後、すかさず俺の腕にぐいぐいと体を寄せてくる内海という人は俺がちょっと苦手なタイプかもしれない

そう思った瞬間。


「申し訳ありません。日詠はこれから別の予定が入っておりますので。」

『えっ?あなた・・・誰?』

「日詠の専属秘書をしております奥野と申します。」

「秘書?・・でも、あなたも見たことあるような・・・・」

「秘書です。たったひとりの。ですので、今日は申し訳ありませんが。」

「今日、ダメなら、別の日のお約束を」

「日詠は、別の日も3年先までお約束で埋まっておりますので、失礼致します。」


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