もっと秘密なラヴシークレットルーム 日詠医師の溺愛ぶりは糖度高めで要注意?!
俺の専属秘書と名乗ったその人は
俺に物を言わせずに、顎でその場から離れろと合図してその場から俺を退散させた。


『俺、自分で断りとお詫びを伝えられなかった。失礼なことしてしまった・・・』

「いいのよ。あの人、有名な人だから。仕事はロクにしないけど、学会で男を漁る女豹ってね。」

『女豹・・ですか。』

「そう。女豹に仕掛けられて、食われちゃいけないからね~。ウチの看板ドクターを。それとも、昔みたいに来るもの拒まず?」


俺が女豹に釣りあげられるのを勝手に阻止してくれたのは
1時間だけ付き合えと言ったその人・・・専属秘書ではなく先輩医師の奥野さん。


『・・・俺、昔の俺、やっぱり素行不良・・でした?』

「タチが悪かったわよ。付き合って別れた女の子たちはみな口を揃えて、日詠くんは悪くない・・そう言うんだもん。でも、日詠くんはある時を境に、来るもの拒まずじゃなくなったよね。」


連れて行かれたのは、学会会場内のホテルの高層階にあるバー。
そこのカウンターで横並びでカクテルを口にしていた俺の肩をガンガンと叩いてくる奥野さん。


『・・・・ええ、まあ。』

「それも伶菜ちゃんが現れる前に。それは国家試験勉強を真面目にやろうと決めたからなの?」

『・・・・そういうこともありましたが・・・・』

「何があったの・・・?」

『あ~、俺、陽菜と祐希を風呂に入れなきゃいけないので、帰ります。』

「おい、ひ~え~い~。まだ答えてないだろっ!」



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