じれったい恋愛…~運命の人に気づくまで~

『あ、もしもし、みっちゃん?
電話くれるなんて、初めてだね。嬉しいよ』


とっても嬉しそうにしている隆君。

そんな彼に、辛い事を今から言わなくてはならない。
それを言う、私も辛くなってきた。


『あ、ごめんね、急に…。食事中だった?』


『あ、うん。でも、全然いいよ。気にしないで(笑)』


『あ、お母さん、私の事、知ってるの?』


『あ、うん。話した。彼女だって』


えっ?彼女?そんな…。
付き合ってないって、何度も伝えてるのに、お母さんにそんな風に私の事を話すなんて…。

半分の怒りと半分の切なさが込み上げてくる。
切なさは、これから伝えることで、隆君は勿論、隆君のお母さんまで悲しませてしまうことになると思ったから…。

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