一夜の艶事からお見合い夫婦営みます~極上社長の強引な求婚宣言~
「ポジションはどこだったの?」
「ポイントガード」
「おぉ! すげえ! いわばコート上の監督じゃん」
拓海の受け答えに、祐介が興奮気味に身を乗り出す。今まで部活の話をあまり聞かせてくれなかった祐介が、キラキラと顔を輝かせている。
その話をそばで聞いている実花子は、ポイントガードと言われてもどこのポジションなのかまったく見当もつかない。
「祐介くんはどこ?」
「俺はセンター」
「チームの大黒柱的な存在だね」
「いやぁ、そんなこともないよ」
照れくさそうに頭を掻くが、まんざらでもなさそうだ。
「昔から、センターの強いチームは強いと言われるほど、ゲームを支配する上で重要なポジションだからね」
「そうなの?」
うれしそうに聞き返す祐介に、拓海が大きくうなずいた。
祐介がそんな責任のあるポジションを任されているなんて、実花子は知らなかった。