一夜の艶事からお見合い夫婦営みます~極上社長の強引な求婚宣言~

「犯人はすぐに捕まりますよね?」


目星もついているような様子だったが、捕まらなければ不安は拭い去れない。


「そうだとは思うけどね。実花子ちゃんにだから話すけど……」


白鳥が声のトーンを一気に落とす。その声を聞き洩らさないように、実花子は耳に全神経を集中させた。


「拓海くんがいくつもの会社を買収してきたと、前にも話したよね?」
「はい」
「これは数ヶ月前の話なんだけど、小さなIT関連会社との合併でちょっとした行き違いがあってね。兄弟経営の会社で、兄は合併に賛成、弟は反対という具合に、ふたりの意見が分かれてしまって。結果的には傘下に収まったんだけど、弟はそれに不服だったんだろうな。その怒りの矛先が拓海くんに向いたというわけだ」
「……それじゃ、その弟さんが?」


白鳥は力強くうなずいた。

胸を狙って刺すくらいだから、よほど恨んでいたのだろう。
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