一夜の艶事からお見合い夫婦営みます~極上社長の強引な求婚宣言~
オレンジ色の照明を反射して、キラキラと輝くものが姿を現した。指輪だ。
「実花子、結婚しよう」
彼の真剣なまなざしが真っすぐに注がれた。
拓海は、仕事を進めるうえですぐにでも結婚したいから、実花子とお見合いをしたのだ。
拓海と気持ちが通じ合って一件落着した実花子は、すっかりそれが頭から抜け落ちていた。
「……実花子? まさか俺と結婚したくないなんて言うわけじゃないだろうな」
「違うんです。そうじゃなくて」
プロポーズは素直にうれしい。ただ、改めて結婚が現実味を帯びてくると、どうしても引っかかることがある。
「もしかして、祐介くんのことを気にしてる?」
拓海はそれを簡単に言い当てた。
祐介はまだ中学二年生。彼が大学を卒業するまでは結婚しないと決めて生きてきた。短く見積もっても、あと八年はある。
それまで拓海に結婚を待ってもらうのは、彼の仕事上無理だ。