一夜の艶事からお見合い夫婦営みます~極上社長の強引な求婚宣言~


実花子がいるとは思わなかったのか、彼女は顔を強張らせた。
こんな早朝にパジャマ姿でいたら、泊まっていたのは明白だろう。情事の最中に踏み込まれたのと同じくらいの恥ずかしさが込み上げる。

彼女はA4サイズの封筒を持っていた。


「実花子、ごめん。ちょっと仕事の話をさせてくれ」
「あ、はい……」


拓海は実花子の返事に軽く微笑むと、真里亜に座るよう促した。
同席していてもいいのだろうか。邪魔ではないか。


「あの、私は帰ったほうが……」


真里亜とふたりにして帰るのは気がかりだが、そうも言っていられない。
拓海が目を見開く。


「すぐに終わらせるから。少し待ってて」


実花子は慣れないキッチンでふたりにコーヒーを淹れて出した。
真里亜は軽く頭を下げ、それを書類の邪魔にならない場所まで遠ざけて、すぐにまた話を仕事へ戻す。
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