一夜の艶事からお見合い夫婦営みます~極上社長の強引な求婚宣言~
千沙の言葉にどことなく力がないのは、おそらく実花子の身を案じているからだろう。よりを戻したため、また実花子の身に危険が迫るのではないかと心配しているからだ。
「ごめんね、千沙」
そんな気持ちがわかるだけに、つい謝る。
「やだな、どうして謝るの?」
「千沙にまた心配かけちゃうから」
実花子がそう言うと、千沙は突然抱きついた。
「そのために護身術習ったんでしょ?」
「……うん」
「椎名さんと別れてからの実花子ちゃんは、見ている私もつらかったし。別れてホッとしたなんて言ってごめんね」
抱きしめられた腕の中で首をブンブン横に振る。
「よかったね、実花子ちゃん」
「ありがと……」
トントンと実花子の背中を叩いてから千沙は離れ、隣へ腰を下ろす。