一夜の艶事からお見合い夫婦営みます~極上社長の強引な求婚宣言~
「そうか。いや、若い彼氏かと思ったよ」
いくらなんでも若すぎるだろう。まだ十四歳だ。童顔の大学生でいけるかもしれないが。
と呑気なことを考えている場合ではない。実花子はただ今、絶賛お姫様抱っこ中なのだ。祐介の手前、姉として示しがつかなくなるから、いつまでもそんな体勢でいるわけにはいかない。
「椎名さん、もう本当に下ろしてください」
これまでで一番の切実な懇願だというのに、拓海は下ろしてくれる気配すらない。それどころか「ちょっと失礼するよ」と言いながら、祐介とドアの隙間に実花子ごと器用に体を滑り込ませた。
「玄関先で倒れたら大変だから」
さすがにそれはないだろう。祐介に変なところを目撃されて頭はシャキッと冴えた。
「お邪魔します」
拓海は当然のような振る舞いで靴を脱ぐ。
「ちょっと待って!」