皇女殿下の幸せフェードアウト計画


リリスとフォルセティ、主人公二人と接触したあの日から数日。

あれから彼らは私に構うこともなく、そして私を叱り飛ばした陛下からなにか言われることもなく、平和な日々を過ごしていた。

まあ私も外に出る用事もなかったから結局部屋に閉じこもってレースを編み続けていたんだけどね。

もし継承権はく奪の上、地方に飛ばされるんならこのレース作品を持って行けば何かあった時に売れるかもしれないし!

そんな日々だけど、ようやく来ました議会への招集令状。

いや実際には招集令状みたいな物々しいものじゃなくて、ロベルトがやってきて私に丁寧に日時を知らせた後、議会への参加を要請してきたのよね。

いやなら断ってもいいって言われたけど、ダメでしょ。

少なくとも、まだ私の立場は『第一皇位継承者』なんだから。

(……記憶のない私だったらお母様が処断される場に立ち会うなんてごめんだわって泣いて拒みそうだけどね)

そういう意味では、記憶を取り戻した私は少しくらい強くなれたんだろうか。

誰かの記憶に残るような人間ではないけれど、それでも幕引きは……せめて綺麗でありたいと思った。
< 104 / 370 >

この作品をシェア

pagetop