皇女殿下の幸せフェードアウト計画
ほかの侍女たちがついてけないって辞めていく中で、ワタシは残った。

なんで誰も気づかないんだろう? あの子はただの女の子なのに。小さな女の子なのに。

だからだろうか、イリス様は、熱病を患っても誰も来てくれないって小さく泣いた後に熱にうなされていたかと思うとふと目を覚まして、周りを見渡してからまた気を失ってしまった。

「ワタシは、お傍にいますよ」

母さんが、心配してた女の子。

体つきがちっちゃくて、可愛いのに。あんなにちっちゃくちゃ剣に遊ばれちゃうなって言う脳筋たちの考えがわかんない。

もっと背が伸びてカッコイイ姫君じゃないと他の国のオヒメサマに見栄えで負けちゃうわっていう考えなしな侍女たちも、お呼びじゃない。

知ってるんだ。

侍女がワタシだけになっちゃって、仕事が多くてうたた寝しちゃった時に毛布を掛けてくれたのはイリス様だって。

その時に「ごめんね」って言ってくれてたのも、ちゃっかり聞いてたんだ。

本当は優しい子。だめだってものをちゃんと教えてもらったら、次はやらない子だよね。

ロベルト様が来て、お話をする時は年相応の笑顔を見せてくれて、皇帝陛下のお話を誰よりも誇らしげに聞いてきたんだものね。
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