皇女殿下の幸せフェードアウト計画
「……待たせたな、二人とも」

「父上」

「陛下」

後ろからかかった声にお姉様と私とが同時に振り返る。

だけど、陛下は難しい顔をしてこちらを見ているから……やっぱり私がこの場に呼ばれたのは、あんまり望ましくなかったんじゃないかなあって思ってしまった。

なにせフォルセティがあんなことを言い出さなかったら、多分私は呼ばれないまま陛下とお姉様と司祭様だけで石板の所に行ったのだろうし。

そう思うとお邪魔虫が大変申し訳ございません! って気持ちになる……決して陛下とお姉様が仲良くするのを邪魔しようだなんてほんとこれぽっちも思ってなくて、ああでもリリスのあの不安を聞いた後に女帝に彼女が就いてくれたら私は安泰なんてもう思えなくなっちゃったし……。

(ええいもう! とにかく今は石板の間でリリスお姉様の記念すべき瞬間をこの目に焼き付けるのが大事なのよ!!)

色々今更わかったこととか、気づけなかったこととか一気に情報を得ても私の平凡な脳みそじゃ解決なんてできないのよね、結局。

それでも今後の流れを知っているんだし、今は目の前の推しでもあるリリスお姉様の大事な一瞬を見守らなければ。

なんせこのシーンだけで百回は妄想したよね!
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