皇女殿下の幸せフェードアウト計画
私もほっと胸を撫で下ろす。だってほら、設定と違う可能性もあったから……さすがに主人公だし、性格とかも同じようだから大丈夫だとは思っていたけど……万が一があったら、皇女になった後が大変かなあって心配だったのも事実。

だけど憂いはなくなった!

後は本人の気持ち次第だけど……うん、こっちのほうが重大な問題だった。

「リリス様は『鼓舞』の恩恵をお持ちのようですな」

「……鼓舞……ですか」

「そう、貴女様のお言葉は、人々を奮い立たせることができるのでございましょう。有事にあって何事にも代えがたき能力と思われます」

リリスお姉様の恩恵である『鼓舞』はどんな逆境でも諦めずに前を向ける主人公としての……周囲の人たちを奮い立たせる力。

そしてその事実に震えるお姉様に、女神像がきらりと光を纏った。

光は女神像だけでなく、ふわりと広がってリリスお姉様も包み込む。ああ、なんて幻想的な光景だろう! 風もないのにお姉様の髪が揺れる、光が下から上へと昇っていく光景は、白い壁に反射して美しいの一言に尽きた。
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