皇女殿下の幸せフェードアウト計画
「リリス様、こちらへ」
「はい」
「公平なる慈悲をお持ちの神々よ、照覧あれ。これなるはアルトリオ・アルセイディスとラエティティアが娘リリス。女神の光を賜り、その御手にて正しき道を導き給う」
司祭様が祈りの言葉を唱え、リリスお姉様の額にそっと指先を当てた。
きっとあれが洗礼というやつなのだろうと思うけれど、なんとも厳かな空気で……私の方が震えてしまった。
「これより、リリス・アルセイディアを名乗り、この国の皇女として誇り高くあらんことを。……そしてこの石板に手を触れてください」
「触れる?」
「ええ、そのまま手を伸ばし、触れてください」
司祭様に促されるままに、恐る恐るリリスお姉様が手を伸ばすのを私は息をのんで見守った。
ああ、遂に! 本当にこの目で、その瞬間を見ることができるだなんて!
お姉様の指先が、真っ黒な石に触れた。その指先からまるでなにかが生み出されるかのように石板に淡い光が波紋のように広がって、……ああ、なんて綺麗なのだろう。
まるで闇夜に浮かぶ蛍の光のような鮮やかな色が石板に浮かんで、消えて、そしてそれは文字となって現れたのだ。
「おお……! リリス様は、神々の恩恵を持っておられる……!」
「なんと!」
司祭様の喜びの声に、陛下が驚きつつも喜びに笑顔を浮かべた。
「はい」
「公平なる慈悲をお持ちの神々よ、照覧あれ。これなるはアルトリオ・アルセイディスとラエティティアが娘リリス。女神の光を賜り、その御手にて正しき道を導き給う」
司祭様が祈りの言葉を唱え、リリスお姉様の額にそっと指先を当てた。
きっとあれが洗礼というやつなのだろうと思うけれど、なんとも厳かな空気で……私の方が震えてしまった。
「これより、リリス・アルセイディアを名乗り、この国の皇女として誇り高くあらんことを。……そしてこの石板に手を触れてください」
「触れる?」
「ええ、そのまま手を伸ばし、触れてください」
司祭様に促されるままに、恐る恐るリリスお姉様が手を伸ばすのを私は息をのんで見守った。
ああ、遂に! 本当にこの目で、その瞬間を見ることができるだなんて!
お姉様の指先が、真っ黒な石に触れた。その指先からまるでなにかが生み出されるかのように石板に淡い光が波紋のように広がって、……ああ、なんて綺麗なのだろう。
まるで闇夜に浮かぶ蛍の光のような鮮やかな色が石板に浮かんで、消えて、そしてそれは文字となって現れたのだ。
「おお……! リリス様は、神々の恩恵を持っておられる……!」
「なんと!」
司祭様の喜びの声に、陛下が驚きつつも喜びに笑顔を浮かべた。